NANO-MUGEN FES.2014 7/12,13 YOKOHAMA ARENA OPEN10:00,START 11:30

  • tnav_home
  • tnav_twitter
  • tnav_facebook
  • tnav_link
  • tnav_mailmag
  • tnav_english

Report

TEGAN AND SARA

main_img
images images images images

 アジカン・ゴッチの「何年もスケジュールを合わせようとしていて、今回やっと実現! 今回観てほしいバンドのひとつです」という紹介とともに「MAIN STAGE」に登場した、カナダ出身の双子ポップ・デュオ、TEGAN AND SARA。2001年フジロックでの初来日、THE ALL-AMERICAN REJECTS来日サポート&単独公演(2006年)に続き、今回が3度目の来日となる彼女たち。エレポップとロックの接点から途方もない爆発力を生み出すような1曲目“Goodbye, Goodbye”で、いきなり横浜アリーナの広大な空間を極彩色の歓喜で染め上げていく。さらに最新アルバム『Heartthrob』(2013年)からもう1曲“I'm Not Your Hero”を披露、そこから“Back In Your Head”“The Con”と『The Con』(2007年)の楽曲を連射! シンセ/ギター/ベース/ドラムを従えたパワフルなバンド・サウンドをも凌駕するほどのエネルギッシュなツイン・ヴォーカルで、フロアをびりびりと震わせていく。ダークなピアノの響きから凍てついたサイケデリアの風景へと昇り詰めていく“Now I'm All Messed Up”。EDMとロックンロールがでっかい両輪となって目も眩むような加速感を描き出していく“Drove Me Wild”のスケール感……『Heartthrob』の最新モードを前面に打ち出して、2人の「今」の躍動感を存分にアピールしてみせた彼女たち。フロアを一面のハンドウェーブで埋め尽くしたラストの“Closer”まで、約40分という短い時間で、『NANO-MUGEN FES.』の歴史に、オーディエンスの心に、その存在感をヴィヴィッドに焼きつけてみせた。

images images images images

 2日目のアクトは“I'm Not Your Hero”からスタート、ティーガンとサラがアコギを構えての“Back In Your Head”に続けて、アコギ&エレキ編成にチェンジしたところで、「昨日もやってた“The Con”って曲が好きで……今日もやってくれるかな?」とゴッチが話していた“The Con”のダイナミックなサウンドスケープが炸裂! この日はそこから『Sainthood』(2009年)からの“Sentimental Tune”、さらに『If It Was You』(2002年)収録の“Living Room”とセットリストをアレンジしてみせたティーガンとサラの2人。“I Was A Fool”“Now I'm All Messed Up”ではバック・バンドも含めギターレスの編成となって、ピアノとシンセの音像越しにミステリアス&メランコリックな音の地平を展開してみせたり……といった具合に、シンガーとしてのみならずマルチ・プレイヤーとしての多才ぶりを見せつけてもいた。「日本でのライヴは……7年ぶり? 8年? ありがとう!」と語るティーガン、目にも鮮やかなハイキックのアクションを決めてから“Drove Me Wild”へと雪崩れ込み、獰猛なまでに沸き返る2人のポップな衝動でアリーナをがっつりと揺さぶっていたのが印象的だった。ラストの“Closer”をひときわ高らかに響かせ、充実した表情でステージを去っていくティーガンとサラに、熱い拍手が降り注いでいた。

■7月12日

  • 01.Goodbye, Goodbye
  • 02.I'm Not Your Hero
  • 03.Back In Your Head
  • 04.The Con
  • 05.Walking With A Ghost
  • 06.I Was A Fool
  • 07.Now I'm All Messed Up
  • 08.Drove Me Wild
  • 09.Closer

■7月13日

  • 01.I'm Not Your Hero
  • 02.Back In Your Head
  • 03.The Con
  • 04.Sentimental Tune
  • 05.Living Room
  • 06.I Was A Fool
  • 07.Now I'm All Messed Up
  • 08.Drove Me Wild
  • 09.Closer
文/高橋智樹 | 写真/TEPPEI、Kazumichi Kokei