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磯部正文BAND [JP]

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SEとともに颯爽と登場!……のはずが、CDが飛びまくって失敗。そんな空気も「ごめんね。本当はWEEZERがかかる予定だったんですが(笑)。磯部正文BAND、始めます!」といういっそんこと磯部正文の凛とした言葉が一気にリセット。“Sound in the glow”の決然としたメロディでもって、横浜アリーナをポジティブなヴァイブで満たしたかと思うと、さらに“Paper airplane”のでっかくうねるドライブ感でもってフロアにでっかいクラップの波を巻き起こしていく。機材トラブルでステージが中断しても、「僕、いっそんっていうんですけど……」というにこやかな語り口とともに、美濃隆章(G/toe)、シモリョー(Key/the chef cooks me)、戸川琢磨(B/COMEBACK MY DAUGHTERS)、恒岡章(Dr/Hi-STANDARD)という猛者揃いのバンド・メンバーを紹介し、「どうしよっか……じゃあ、アリーナの曲やります!」と言っては♪そんなのアリーナ、そんなのアリーナ、横浜アリーナ〜と超即興曲で会場を沸かせてしまうのは、キャラクターというよりいっそんの人徳の為せる技だろう。再び“Do we know?”で歌とバンド・サウンドのエネルギーの極致のような熱気でアリーナのオーディエンスとがっちりギアを合わせたところで披露したのは、HUSKING BEEの名曲“THE SUN AND THE MOON”! 真摯に、誠実に、感情の頂点を目指していくような磯部の歌に、高らかに巻き起こる歓声……の中、さらに“BY CHANCE”“欠けボタンの浜”とハスキン・アンセムを連射! 「自分はHUSKING BEEというバンドをやってたんですが、そのトリビュート・アルバムでアジカンにやってもらった曲をやります」と“欠けボタンの浜”の雄大なメロディを歌い上げる、磯部のエモーショナルな絶唱! さらに「アリーナに風を!」と、“新利の風”、そして“the steady-state theory”とハスキン・アンセムを繰り出していく。「楽しかったです! 最後まで楽しんでってください!」。ラストは磯部BANDから全出演者への福音のような晴れやかさに満ちたナンバー“符思議なチャイム”で大団円!

■7月16日
  • 01. Sound in the glow
  • 02. Paper airplane
  • 03. Do we know?
  • 04. The sun and the moon
  • 05. BY CHANCE
  • 06. 欠けボタンの浜
  • 07. 新利の風
  • 08. the steady-state theory
  • 09. 符思議なチャイム
文/高橋智樹 | 写真/TEPPEI