news

FOUNTAINS OF WAYNE [US]
report

いきなり“Bought For A Song”で朗らかな荒馬のように駆け出すパワフルなバンド・アンサンブル! USパワー・ポップの雄=FOUNTAINS OF WAYNE、初の『NANO-MUGEN FES.』参加にして堂々の2日連続出演・1日目の序盤から、クリス/アダム/ジョディ/ブライアンが一丸となって“Denise”“Someone To Love”と強烈なサウンドをオーディエンスの心と身体に心地好く叩き込んでくる。枯れ草薫るアメリカン・ロックのエッセンスと、パンキッシュなポップ・センスと、ジョディのギター・プレイに象徴されるハード・ロック・テイストとを独自のブレンドで調合し、メジャー・コードもマイナー・コードもその1つ1つが光り輝くロックのアートフォームを作り上げたファウンテンズ。「アリガトウゴザイマス!」(クリス) 「また日本に来れて嬉しいよ。アジカンありがとう!」(アダム)と軽やかにオーディエンスに語りかけつつ、“I-95”でアダムがピアノを弾く時には「ピアノ……エルトン・ジョン! いや冗談だ(笑)」(クリス)と嘘コールをしてみたりするお茶目な顔を覗かせたりしながら、初体験のオーディエンスが多いはずのステージとフロアの距離を軽々と近づけていく。「イッツ・ドリンキング・ソング!」と“Mexican Wine”のパワフル&ハードなギター・アンサンブルで横浜アリーナを圧倒した後、そのまま“Stacy's Mom”へ向けて爆音のアクセルを踏み込んでいく。さらに“Radiation Vibe”へ……と強力ナンバーでがっちり固めた内容に、熱心なファンからは思わず終演後アンコールを求める歓声が湧き上がるほどの盛況ぶりを見せていた。

2日目はオープニング・ナンバーを“Little Red Light”にチェンジしたかと思えば、そこから“Someone To Love” “Denise”、さらに“Survival Car”へとつなげて、ハード・エッジな爆発力とドライブ感を勢いよくぶん回していく。一方で、この日の中盤にはクリスのアコギで朗らかな表情を描き出すコーナーが。“The Summer Place”から「夏の歌の次は冬の歌だよ」とカントリー調の“Valley Winter Song”へ流れ込んだ後、直前の前説MCで「噂では、喜多さんもちょろりと登場するとか……」とゴッチが匂わせていた通り、“Hey Julie”で喜多&キヨシ&岩崎愛の3人がマラカス振りつつコーラスに参加! 「ナイス・トゥ・ビーヒア・イン・ヨコハマ!」とアダム。クリスの歌とジョディのギターが文字通り大海のようなスケール感で鳴り渡った“A Dip In The Ocean”、そして“No Better Place”など、セットリストの大半を前日とは変えて、「今この瞬間」ならではの歓喜を生み出していくファウンテンズ。名演の余韻が朦々たる熱気とともに残る中、最後はクリスがオーディエンスの写真を撮って満足げに退場。誰よりもバンドの4人が、『NANO-MUGEN』という場所を全身で謳歌していたようだった。

■7月15日

  • 01.Bought For A Song
  • 02.Denise
  • 03.Someone To Love
  • 04.Red Dragon Tattoo
  • 05.The Summer Place
  • 06.I-95
  • 07.Troubled Times
  • 08.Mexican Wine
  • 09.Stacy's Mom
  • 10.Radiation Vibe

■7月16日

  • 01. LITTLE RED LIGHT
  • 02. SOMEONE TO LOVE
  • 03. DENISE
  • 04. SURVIVAL CAR
  • 05. SUMMER PLACE
  • 06. VALLEY WINTER SONG
  • 07. HEY JULIE with KEN、KIYOSHI & 岩崎愛
  • 08. DIP IN THE OCEAN
  • 09. STACY'S MOM
  • 10. NO BETTER PLACE