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『NANO-MUGEN FES. 2008』2日間のトップバッターの大役を務めたのは、ポップとロックのハイテンション融合体=アナログフィッシュ!

 佐々木&下岡、そしてキーボードに木村ひさし、ドラムにもっくんこと森信行というサポート陣を迎えた4人編成で登場。1曲目“Hello”前の、「聞こえますか? こちら、横浜アリーナのアナログフィッシュです! 応答ねがいます!」という下岡の、のっけからオーディエンスに挑みかかっていくようなMCが、ここから始まる2日間の祝祭空間の「ロック・フェス」の側面をオーディエンスに強く感じさせていく。
そして、《今 世界と音信不通で上の空》の極彩色のコーラスが巨大な空間に咲き乱れる!

 そのまま下岡の切れ味鋭いギター・リフから“ダンスホール”、文字通りスピード違反のロックンロール・ナンバー“スピード”へとなだれこみ、最後のキメで見事なジャンプをキメる佐々木&下岡!

 「もう10年前から、初めてステージでジャンプするのは『NANO-MUGEN FES.』って決めてました!」というテキトーな下岡のMCにも、フロアの温度はじっくり上がっていくのを感じる。そんな手応えを確かめるように「『NANO-MUGEN FES.』へようこそ!」と佐々木。続いては“夕暮れ”。パワフルで妖しいコーラス《夕暮れです》のリフレイン、そしてピアノをフィーチャーしたタイトなバンド・アンサンブルがクセになるナンバーだ。さらに、木村がオルガンを弾き倒す4つ打ちの“アンセム”へ!

 この上なく晴れやかなメロディ、タイトなサウンドとアレンジ、そして《伝えたいことは空にあって 両手広げてキャッチする》という晴れやかな言葉が一丸となって、ロックのぶっとい高揚感を体現していく。最後、下岡の「10万円のバッグもインターネットも大して僕らを幸せにしてくれなかった。だけど、大事なものはもっと身近にある……そんな歌です」というMCに導かれて、名曲“Sayonara 90's”。佐々木の「かっとばせー!」という渾身のコールが、『NANO-MUGEN』とオーディエンス、そしてロックそのものへのエールのように高らかに響いた。

01.Hello
02.ダンスホール
03.スピード
04.夕暮れ
05.アンセム
06.Sayonara 90's

文/高橋智樹 | 写真/中河原 理英