REPORT
そのまま下岡の切れ味鋭いギター・リフから“ダンスホール”、文字通りスピード違反のロックンロール・ナンバー“スピード”へとなだれこみ、最後のキメで見事なジャンプをキメる佐々木&下岡!
「もう10年前から、初めてステージでジャンプするのは『NANO-MUGEN FES.』って決めてました!」というテキトーな下岡のMCにも、フロアの温度はじっくり上がっていくのを感じる。そんな手応えを確かめるように「『NANO-MUGEN FES.』へようこそ!」と佐々木。続いては“夕暮れ”。パワフルで妖しいコーラス《夕暮れです》のリフレイン、そしてピアノをフィーチャーしたタイトなバンド・アンサンブルがクセになるナンバーだ。さらに、木村がオルガンを弾き倒す4つ打ちの“アンセム”へ!
この上なく晴れやかなメロディ、タイトなサウンドとアレンジ、そして《伝えたいことは空にあって 両手広げてキャッチする》という晴れやかな言葉が一丸となって、ロックのぶっとい高揚感を体現していく。最後、下岡の「10万円のバッグもインターネットも大して僕らを幸せにしてくれなかった。だけど、大事なものはもっと身近にある……そんな歌です」というMCに導かれて、名曲“Sayonara 90's”。佐々木の「かっとばせー!」という渾身のコールが、『NANO-MUGEN』とオーディエンス、そしてロックそのものへのエールのように高らかに響いた。
01.Hello
02.ダンスホール
03.スピード
04.夕暮れ
05.アンセム
06.Sayonara 90's
文/高橋智樹 | 写真/中河原 理英